公園管理棟の入口扉をくぐって連日色々なお客様がいらっしゃいますが、
秋の訪れを察知してか、人ならざる「小さなお客様」も度々訪れています。
木製の扉とガラス窓から漏れる光が、彼らを惹くのかもしれませんね。
ナンキンキノカワガ(Gadirtha impingens)は、西の草原内にあるナンキンハゼTriadica sebiferaの木の葉を食べて育った蛾の一種。「木の皮蛾」の名に恥じず、周囲の木片でカムフラージュした繭を紡いで木の表面に擬態、一体化してしまいます。更に成虫も木の皮ソックリという徹底ぶりです。
成虫の姿(株式会社バイオーム様より引用)
この繭の中で蛹になるわけですが、本種の蛹、触れるなど刺激を受けると音を鳴らして抵抗するという愉快な習性があります。
目立たないよう擬態しているのにわざわざ目立つような音を立てる理由については、外敵威嚇説・攪乱説・寄生天敵回避説などがありますが、あっさり寄生蜂にやられていた繭も別の地点で発見したため、実効性のほどは謎です。
その外にも、しれっと小さなミノムシが付着していたり…
ホシササキリ(Conocephalus maculatus)がへばりついていたり…
公園の草原部分以外にも色々な生き物が来ています。
お立ち寄りの際は、是非とも観察していってください。